健康のためには、何時間眠ればいいのか。『病気にならない睡眠コーチング』(青春新書インテリジェンス)著者で雨晴クリニック副院長の坪田聡氏が分析する。たとえば、睡眠についてはこうだ。
「米国で100万人以上を対象にした大規模調査が行われました。人間の死亡率と睡眠時間の関係を調べた統計で、それによるといちばん死亡率が低い睡眠時間は7時間前後であることが実証されています。
さらに高脂血症や高血圧、糖尿病といった生活習慣病と睡眠時間の関係を調べた調査でもやはり7時間前後の睡眠をとっている人が最も病気に罹りにくいという結果となっているのです」
日本でも同様の結果が出ている。名古屋大学で予防医学を研究していた玉腰暁子氏が40~79才の男女約10万人を10年間にわたって追跡調査した結果、死亡率が最も低かったのは男女とも睡眠時間が7時間の人だった。時間以外にも健康長寿でいるためのコツはあるのか。
「人は眠るとまず『脳の睡眠』であるノンレム睡眠に入ります。ノンレム睡眠には浅いものと深いものの2種類あり、深いノンレム睡眠のときに成長ホルモンが分泌され体のメンテナンスをします。深いノンレム睡眠は寝始めてから約3時間ぐらいの間に出やすい。一方で『体の眠り』といわれるレム睡眠は明け方に多く出る。ですので、夜12時前に眠るとノンレム睡眠もレム睡眠もしっかりとれます」(前出・坪田氏)
※女性セブン2014年8月21日・28日号