普通の連続ドラマとは、ちょっと違った独特な雰囲気を醸し出すのが昼ドラだ。All About「ドラマ」ガイドの竹本道子さんも「昼ドラには“これぞ昼ドラ!”といえる名場面がある」という。「そんなバカな!?」とつっこみながらも、ないと寂しい、昼ドラにありがちな8つの法則を大公開する。
【いい人がドラマ後半で復讐の鬼に】
虐げられたヒーローが復讐を誓い、時を経て現れる。感情を抑え、ヒロインを苦しめながらも、悪になりきれない純な心のはざまで苦悩するヒーローの姿に、ヒロインの心も、見ている主婦の心も揺らめくのだった。
【少女漫画的ベタなシチュエーションに胸キュン】
「もう歩けない」というヒロインを背負う。倒れたヒロインをお姫さま抱っこ。襲われそうになるヒロインを間一髪で救い出す…。ベタすぎるが、一度は憧れるシーン。“白馬の王子様願望”に火がつく人多数。
【登場人物と場面が少ない】
設定場面が少ないのも昼ドラの特徴。例えば、2008年に放送された『愛讐のロメラ』(東海テレビ)は、病院が舞台なのに医療行為を行うシーンはほぼゼロ。自販機のある休憩室で物語が展開。
【昭和ロマンな設定と、時代を感じるセット】
身分違いの恋、旧家のしきたり、出生の秘密など、登場人物たちの設定が特徴的なのも昼ドラの魅力。ひと目で身分がわかる衣装や大階段のある邸宅に調度品など、セットをチェックするのも昼ドラ通の楽しみだ。
【怪演スター続出!】
物語を脇で支えるのは、思いっきりはじけた演技で盛り上げる怪演スターたち。『天国の恋』では、どぎついメイクで暴れまくった毬谷友子(54才)の演技が印象的。『さくら心中』の中澤裕子(41才)の壊れっぷりも◎。
【わかりやすい人間関係】
限られた登場人物の間で物語が進行。嫁×姑、主人公×恋敵など、敵味方、正義の味方と悪役などの設定が崩れることはほぼない。なかでも強くがんばる嫁と理不尽な姑、頼りない夫という設定は、昼ドラファンの大好物だ。
【立ち聞き、盗み見で情報ゲット!】
なぜこんなところでの密会や密談を?と言いたくなる設定。聞き耳を立て、盗み見をする人が当然のごとく現れて…。主人公の言動は、あまりにもアナログな形で目撃され、広まる。そして狭い世界の濃密な関係は、何もかもをこじらせてしまうのだ。
【セリフとアイテムが印象的すぎ】
『真珠夫人』(東海テレビ)の異様な世界を象徴する「たわしコロッケ」。『牡丹と薔薇』では、「財布ステーキ」や主人公をののしる「役立たずの豚!」などが登場。強烈なセリフとともに、これらのインパクトあふれるアイテムは欠かせないツールだ。
※女性セブン2014年9月4日号