ブラジルW杯では散々たる結果に終わったサッカー日本代表。なかでも、代表内においてわがもの顔に振舞っていたとされる本田圭佑への風当たりは強い。唯一数字の上では1ゴール1アシストと結果を出している本田を擁護する人もいるようだが、サッカー関係者の間でも本田の罪は重いと評判だ。
「元々本田は、柿谷曜一郎(現・バーゼル所属)を称した、『ようやくこういうタイプの1トップが出てきたかという感じがする』などの発言からも分かるように、歯に衣着せぬ発言を身内にも行っていた。現代表だけでなく、代表OBすら敵にまわしかねない発言ですから、今回の惨敗を受けて、本田に対する風当たりはサッカー関係者のなかでももちろんありますよ」
たしかに、ブラジルに到るまでの本田の功績は認めるところだが、功績だけで考えれば、あのカズこと三浦知良ですら本選では戦力外の通告をされ無念の帰国を余儀なくされている。はるか昔に日本代表は、勝利のためなら非情な決断も取る――ということを行っている。病気説もあった本田がブラジルのピッチでスタメンとして、しかも得意のポジションで勝利に導けないとなると、バッシングを一身に浴びても仕方のないことかもしれない。
「想像してほしいんですが、これを一企業のプロジェクトだと考えてみてください。本田はザッケローニという自分を理解してくれる上司がいて、4年後に控えたブラジルW杯という大きなプロジェクトに対して、『俺にやらせてほしい』とプロジェクトリーダーに名乗り出たわけです。
さながら、自分がリーダーとなって指揮を振るえば、ドでかいヤマを必ず取ってくる――だから、自分の好きなようにやらせてほしいと。そして、彼は自分がやりやすいメンバーやサッカーを推し進め、ブラジルの舞台、プレゼンの場に臨んだわけです。結果はどうでした?」(前出・サッカー関係者)
確かに一企業、一社会人として、これだけ自分主導で行ったプロジェクトが凄惨たる結果に終わったならどうなるだろうか。ザッケロー二の任命ミスと言えばそれまで。とは言え、日本には帰国せず、サポーターにも挨拶せず、バカンスに出かけてしまうという行為が批判に拍車をかける結果となった。
「はっきり言って、半沢直樹の世界だったら、マニラに出向ですよ(笑)。我々だけでなく、多くの方が社会では結果や引責を突きつけられる現場で生きている。これだけ結果が出なかったプロジェクトリーダーは、本来なら左遷させられたって不思議じゃない。ですから、私は敗退直後に本田選手が、『4年後も目指す』と言えたのが不思議でならない。
『まずはみなさんの信頼を取り戻すために所属クラブで必死にがんばって、そこから認められて縁があれば、また代表として恥じないプレーをしたい』くらいのことは言ってくれると思っていたのですが…」(前出・サッカー関係者)