今年7月に『全国こども電話相談室』(TBSラジオ)が50周年を迎えた。番組に寄せられた相談の記念すべき第1号は「工場の煙は黒や黄色などいろいろな色があるのはなぜですか」。高度経済成長期の環境汚染を象徴する質問だった。
その後も番組には回答者が頭を抱えてしまうような鋭い質問から、思わず笑ってしまうような“珍質問”までさまざまなものが寄せられた。
「へびはどこからがしっぽなの?」
大人は考えもしないような疑問だが、これに対しては、「へびのしっぽはお尻の穴から後ろ」と回答。
「ゾウのおしっこはどのくらいの量ですか?」
動物園で見たゾウのおしっこが予想もしない量だったという小学5年生の男の子の疑問に、おしっこの量を実際に測ったことがある動物コンサルタントの川口幸男さんが、「だいたい大人のメスのゾウで7リットルぐらい。大きなオスだと10リットルぐらい」と専門家らしく明確に答えを出した。
「宇宙と天国はどっちが近いんですか?」
比較するのがなんとも難しい質問と思いきや、回答者の先生は「なるほど」と納得してしまう奥深い答えを返す。
「天国に行ったら帰ってこられないけど宇宙は帰ってこられる。だから宇宙のほうが近いの」
1980年代から30年以上にわたって回答者を務めた気象予報士の森田正光さんが言う。
「最初の頃は『雨はなぜ降るの?』といった単純な質問が多かったのですが、だんだんと複雑な悩み相談が増えてきたように感じます。『同性を好きになったけどどうしたらいいか?』というような悩みを相談されることもあり、ぼくも天気に関する質問だけではなく、いろいろな相談にのりました」
※女性セブン2014年9月4号