全社員の3分の2、1500人のうち1000人に及ぶ人事異動を6月27日付で行なったフジテレビ。それによって音楽番組の敏腕プロデューサー・きくち伸氏、明石家さんまの右腕と讃えられたバラエティ畑の加茂裕治氏など現場を去る人がいれば、舞い戻る人もいる。
『めちゃイケ!』『はねるのトびら』など、フジの名物バラエティ番組を企画・演出していた片岡飛鳥氏がバラエティに返り咲いた。ナインティナインの2人をスターダムに引っ張り上げたのは、ひとえに彼の功績といわれ、売れっ子タレントたちがこぞって「飛鳥さん」と慕うカリスマだ。
しかし2012年6月末の人事で片岡氏は番組制作を離れ、約2年間コンテンツ事業局に勤務していた。今回晴れて編成制作局バラエティ制作センター・ゼネラルプロデューサーに就任した。
バラエティ畑のスタッフがいう。
「現場には“片岡さんの番組を見てフジに入ろうと思ったんです”と目を輝かせる若手が多く、士気は上がっている。他のベテランたちが一気に異動になったことも、“何か新しいことがやれるかもしれない”と若手をやる気にさせています。豪腕の片岡さんなら、スキャンダルで芸能界を追われた『めちゃイケ!』のメンバー、『極楽とんぼ』の山本圭一を電撃復活させて話題作りなんてこともやってのけるんじゃないかとまで噂されている。
とはいえ、すべてがうまくいくとは思えない。10月からはバラエティ系の新番組が多数予定されていますが、番組のメインは有吉(弘行)さんやさまぁ~ずなどすでに他局で実績を上げている人ばかりになりそうで目新しさは感じられません。業務に不慣れな新スタッフばかりで現場は混乱しているし、この先どうなることやら……」
※週刊ポスト2014年9月5日号