ALS(筋萎縮性側索硬化症)という、日本では1974年に特定疾患に認定された指定難病を支援するチャリティーとして、広がっている「ALSアイス・バケツ・チャレンジ」。指名された人は、24時間以内に「氷水をかぶる」か「ALS協会に100ドル寄付する」か、あるいは「その両方を行う」かを選ぶというもので、さらに次の挑戦者を3人指名することができる。
世界的大流行を見せるチャリティーの輪だが、氷水をかぶることが心臓に悪いだけでなく、水不足の夏を迎えている米・カリフォルニア州などもあり、インターネット上には批判の声も広がりつつある。
「病気のことなんかそっちのけで、氷水をかぶって目立ちたいだけ」
「必ず3人を指名しないといけないなんて、不幸のメールと同じシステム…」
そんななか、指名が来る前に先手を打ったのがビートたけし(67才)。8月23日放送の『新・情報7days』(TBS系)でこう言った。
「オレんとこ、そのうち(指名が)くると思うけど、オレはやんないよ。お金も払わない」
そして、自身のお家芸になぞらえてこう続けた。
「オイラは熱湯の熱い風呂に入って、お金を取る方だから。趣旨が違う」
冗談めかしてはいるが、このブームに対してたけし流の“NO”を突きつけた形となった。
また台湾の金城武(40才)のメッセージが、世界的な共感を呼んでいる。指名を受け除湿器のタンクにたまった水に氷を入れ、頭からかぶる約30秒の映像を公開したが、金城本人は終始無言。その後、中国語のメッセージが流れた。日本語に訳すとこうなる。
《この活動によって、多くの人がALSという難病に関心を持ちました。それはとてもいいことだと思います。でも善行が“挑戦”でないことを願います。また“一時の流行”でないことも願います。(中略)でももう誰も指名はしません。この動画を見た人が自発的に社会に関心を持ち、温かい行動をとってくれますように》
有名人を中心に広がっている指名の輪だが、とうとう韓国の防水自慢のスマホまで氷水をかぶった(画像に対してはネットで若干の疑惑あり)。その後の指名は米・アップル社の『iPhone5s』だったとか。さらに栗原類(19才)は、氷水でなく、現金3万円分の千円札の寄付金をかぶり、こう説明した。
「氷は溶けて消えるし、後処理と水道代が大変だけど、このお金は消えず、そのまま人の役に立つ」
同様のことをすでにしていたチャーリー・シーン(48才)のパクリという噂もあるが、なるほど。
さて、あなたに回ってきたら、どんな選択をしますか?
※女性セブン2014年9月11日号