全社員1500人中1000人にも及ぶ驚天動地の人事異動を6月27日に行なったフジテレビでは、各部署で様々な波紋を呼んでいるようだ。もっとも混乱がうかがえるのが報道セクションだ。
常務取締役で報道局長だった箕輪幸人氏が退任し、テレビ新広島の社長となった。代わりに報道局のトップとなったのは、『めざましテレビ』を立ち上げた「情報番組畑」の鈴木克明氏(常務取締役報道・情報制作担当)である。
「箕輪さんは『NEWS JAPAN』の解説委員を務めた硬派の報道マン。そのためか、報道局長に就任すると夕方の『スーパーニュース』から芸能ネタを排除して硬派路線を敷いたんです。ちょうどその頃『スーパーニュース』が低迷し始めたことも、今回の人事に影響したのではないか。
鈴木さんは、『報道と情報の一体化』を目指しており、両セクションの風通しを良くしたいといっている。これは亀山社長の意向が強く働いた人事だったようです。内部では“情報部門の勝利”といわれ、報道部門の社員は不満そうにしているように見えます」(報道担当社員)
そんななか、ひとり胸をなで下ろしているのは同局報道番組のシンボル的存在である『スーパーニュース』の安藤優子キャスターかもしれない。
「箕輪さん時代は安藤キャスターの高額ギャラがたびたび指摘され、“局アナでも務まるんじゃないか”という話が持ち上がったりもした。新任の鈴木さんは安藤キャスターと旧知の仲ですからね。“安藤キャスターは安泰だ”といわれています」(前出・報道担当社員)
※週刊ポスト2014年9月5日号