夏の甲子園で4度目の優勝を果たした大阪桐蔭は、今やプロ球界でも一大勢力だ。パ・リーグの強打者・中田翔(日本ハム=25)や中村剛也(西武=31)のほか、阪神には岩田稔(30)、西岡剛(30)、藤浪晋太郎(20)の3人が顔を揃える。
「大阪桐蔭の強さは、西谷浩一監督による全国スカウト行脚にある。捕手以外はすべて各中学の“エースで4番”を選び、1学年20人ほどのエリートだけで構成する徹底ぶりです」(在阪スポーツ紙記者)
名門校だけに上下関係が厳しいと思われがちだが、
「最近は比較的緩いといわれています。寮でも先輩の洗濯物を後輩に洗わせたりはせず、理不尽なしごきもない。今年西武に入って3試合連続弾を放った大物ルーキーの森友哉(19)も、1年上の藤浪相手にタメ口で話していた」(在阪スポーツ紙記者)
ただそれはあくまで「現役」の話だ。最近の緩い上下関係に慣れた世代は球界の中心にいるOBたちとどう接すればいいのか気を遣うという。
「森は入団前、藤浪に、同じ阪神にいる西岡とはどう話しているかを聞いていました」(同前)
藤浪といえば昨年、西岡や中田らとともにクルーザー上での合コンに興じる写真を撮られたが、「船内では恐縮しきりで小さくなっていた」(写真誌記者)ともいわれる。やはり先輩との関係に苦労しているのか。
オフに西岡が大阪桐蔭グループで自主トレを行なうのは恒例行事になった。それに藤浪や森らが今後参加するかどうかが注目されているという。
「やんちゃな西岡や中田に、藤浪や森ら期待の若手が変な影響を受けないかと、阪神や西武の首脳陣は心配している」(球界関係者)
ちなみに「大阪桐蔭ヒエラルキー」で頂点に位置するのは、元中日でNHK野球解説者の今中慎二氏(43)なのだとか。それもそのはず、今中氏は大阪桐蔭創立時のメンバー。困ったら、今中氏に一喝してもらえばいいのかも。
※週刊ポスト2014年9月12日号