2015年夏に復活することが発表された漫才日本一決定戦のM-1グランプリ。しかしその一方で、同じく漫才日本一を決めるTHE MANZAIの行方について、様々な憶測が飛び交っているという。あくまでも噂話だが、東京で活動するある若手芸人はこう話す。
「僕が聞いた話では、THE MANZAIは今年で終わりになることが決まっていて、だからM-1が復活することになったとのことでしたよ」
どこからともなく流れ出したTHE MANZAIが終了するという噂に、東京の若手芸人たちは混乱しているという。
「M-1は大阪の朝日放送制作ということもあって、大阪芸人が有利な空気があったんですが、THE MANZAIはフジテレビ制作で、番組自体もバラエティー色が強い。なので、東京芸人にもたくさんチャンスがあったんですよ。ネタがイマイチでも、平場のトークで爪痕を残すこともできましたしね。
そんなTHE MANZAIがなくなって、M-1だけになってしまったら、東京芸人のチャンスが激減してしまうんです。しかも、これまで通りのM-1だったら芸歴10年以下しか出られないので、くすぶってる中堅芸人にはチャンスがなくなる。どうにかしてTHE MANZAIは続いて欲しいんです…」(前出・東京芸人)
しかし、THE MANZAIを放送するフジテレビサイドからは、M-1復活は寝耳に水であり、THE MANZAIが終わるなどという話はないとの声も聞こえてくる。THE MANZAIのスタッフを知る関係者はこう話す。
「少なくとも現場のスタッフレベルでは、THE MANZAIが今年で終了なんていう話は出てなかったようです。M-1の復活が急に発表されて、スタッフたちは“THE MANZAIはどうなるんだよ”と困惑していたようですよ」
M-1が夏、THE MANZAIが年末の開催だが、ともに吉本興業が主催する漫才コンテストという点では、競合するとも言える。どちらか1つで十分ではないかとの意見があるのも確かだ。いろいろな噂が出ているこの状況について、お笑い事情に詳しい業界関係者はこんな見方をしている。
「まずTHE MANZAIが今年で終わりと決まっているのであれば、あらかじめ告知するはずです。実際そうやったほうが、盛り上がりますからね。でも、そういった告知がないということは、現時点では終了が決まっているということはないでしょう。ただ、だからといって来年も開催することが確定しているわけではないはず。つまり、特に何も決まっていなかったんだと思いますね」
THE MANZAI存続のカギを握るのはスポンサーだという。
「大規模なお笑いコンテストは、会場を借りて予選を行わなくてはならないので、それだけコストがかかります。賞金もあるし、単なるスペシャル番組としての予算だけでは足りないので、冠スポンサーを付けることが多い。これまでの大会だと、M-1だったらオートバックス、THE MANZAIなら日清食品が冠スポンサーです。今後、冠スポンサーの動向次第では、あっさり終了してしまうなんてこともありえますね」(前出業界関係者)
現在予選2回戦が行われているTHE MANZAI。来年以降のことを考えると、芸人たちの気合いも相当なものになっているに違いない。