中国人民解放軍が開発を進めていた、極超音速滑空ミサイルの第2次実験に失敗していたことが明らかになった。米軍はすでに開発に成功しており、中国は核戦力でも米軍に劣勢だけに、今回の実験失敗で、米軍との戦力差は一層開くばかりだ。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が「特ダネ」として伝えた。
この極超音速滑空ミサイルは最高でマッハ10で飛ぶ能力を持つため、迎撃の機会や時間を相手に与えないことが最大の利点で、この開発に成功すれば、米防空網を突破でき、米本土の攻撃が極めて容易となる。
さらに、単なる鉄の塊でも、そのスピードで地上に衝突しただけで、その爆風で半径数キロの建造物は破壊し尽くされるという兵器。核ミサイルの爆発に比べて、放射能や熱風が発生しないだけ、破壊力に比べて、自然環境に与える影響は低いのが特徴だ。
今回の実験は打ち上げるだけでなく、標的に命中させる狙いがあったとみられ、8月7日に中国山西省の省都・太原市から300キロ離れた太原衛星発射センターで行なわれたが、失敗したことが中国軍事筋によって確認されたという。
中国は極超音速滑空ミサイルを米軍に比べて劣勢な核兵力を補う最新兵器と位置付けており、すでにこのミサイルを搭載できる原子力潜水艦を開発し就航させているという。