《夫が健康的だったあのころに戻ってくれることを願います。夫が立ち直るために、娘・息子と共に、夫を支えていきたいと思います》
弁護士によって読み上げられたASKAの妻・洋子さん(59才)の供述調書に綴られた思いは、あまりにもむなしく法廷に響きわたった…。
たった21席の一般傍聴券を求めて約2600人が詰めかけたASKA被告(56才)の初公判が8月28日に開かれた。
公判では覚せい剤に手を染めた理由や家族には「使っていない」と嘘をつき続けてきたことなどを明かしたASKA被告。公判中、彼は表情を変えることなく、検察の尋問に淡々と答えていたが、唯一、感情を露わにしたのが、ともに逮捕・起訴された栩内香澄美被告(とちちないかすみ・37才)について話が及んだときのことだった。検察の「栩内被告に水を混ぜたりして覚せい剤をのませたことはありませんか?」という尋問に対して、
「そんな卑怯な真似をしたことは一度もありません!」
と声を荒らげたASKA被告。
検察:「あなたにとって栩内被告はどんな人ですか?」
ASKA被告:「大事な人です」
検察:「大事で好きな人ですか?」
ASKA被告:「はい」
冒頭のように「支える」と誓った妻の心を無視するかのように、ASKA被告は栩内被告への“未練”を告白した。
この栩内被告への思いに、公判前から洋子さんは気がついていたという。
「保釈直後、薬物依存の治療で千葉市内の病院にASKA被告が入院した際には、洋子さんは息子さんや娘さんとともに病院に面会に行っていました。“曲を作りたい”と言うASKA被告に“あなた、治す方が先よ!”と叱ったこともあったそうです。
しかし、公判に向けて、ASKA被告と向き合う中で、彼の気持ちがまだ栩内被告にあることがわかって、洋子さんは愕然としたそうです。以来、病院の面会は息子さんだけになっていったみたいですよ…」(音楽関係者)
本来であれば、初公判に出廷し、夫の情状を証言するはずだった洋子さん。欠席したのは強い意志の表れだったのだろう。そして今、こんな考えを持ち始めているという。
「ASKA被告と暮らしていた東京・目黒にある5億円の大豪邸を売ろうと考えているようです。家族にとって思い出がたくさん詰まった家ですが、洋子さんは退路を断って、家族の願いに気づいてもらうためにも仕方ないと思っているんではないでしょうか」(前出・音楽関係者)
※女性セブン2014年9月18日号