プロ野球界は、セ・リーグ、パ・リーグとも優勝を争うチームが絞られてきた。セ・リーグでは“球界の盟主”巨人が首位を走っているが、重鎮OBの中には厳しい目を注ぐ人もいる。広岡達朗氏はこう綴る。
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巨人は勝って当たり前で、喜んでいいのは日本一になった時だけ。日本一になって、初めて正力松太郎さんはニコッと笑った。それが巨人の伝統なんです。それを試合に勝っただけでチームリーダーが「最高で~す!」とはしゃぐのだから、大バカ野郎ですよ。古き良き伝統がいつ、どこへ消えたのか分からないが、まったく困ったものです。
巨人は選手、監督を含めてもっとプライドを持つべきです。「ジャイアンツ・プライド」なんて、キャッチコピーばかりじゃ意味がありません。
原監督は打順をコロコロ入れ替えるな。入れ替えることが選手に危機感を持たせると思っているのかも知れないが、それは大きな勘違い。打順を固定する、ダメなら控えにするか二軍に落とすくらいでないといけませんよ。
これからシーズン終了まで、少なくとも3、4、5番は固定して戦ってもらいたいし、それに応えられない選手はユニフォームを脱ぐべきです。そういうことができないなら、巨人は負けた方がいい。負けて素直に原因を分析して、強い巨人を作り直せばいい。私はそう思っています。
※週刊ポスト2014年9月19・26日号