厚生労働省の調査によると、「30歳の3割が処女」だという。セックスに関するアドバイスを与える「恋人・夫婦仲相談所」には、女子会トークでも使われる「やらみそ」(やらずの三十路)女性からの相談が増えているそうだ。
本誌の取材に30代の処女たちは少し照れながらも、かなり饒舌に「セックス未経験」の理由を語った。田中真由子さん(仮名・31歳・地方公務員)は、箱入り娘を自任している。
「実家は岩手。父が弁護士で母が医師という家庭に育ちました。高校まで自家用車で送迎してもらっていたから、放課後に男の子と遊んだことなんてありません」
真由子さんは大学進学を機に上京、ひとり暮らしを始める。そこで一気に弾けたかというと、いっそう自重するようになった。
「父母からは、婚前交渉やデキ婚なんてとんでもないとキツく言われて送り出されました。
厳しい言葉ですけど、これって両親の深い愛情だと思うんです。だって、父は男女関係の修羅場を熟知していますし、母も性病や妊娠リスクのことをよく話してくれましたから」
彼女は処女であることに不満も引け目もないと強調する。
「このまま一生処女というのもアリかなって思います」
※週刊ポスト2014年9月12日号