第1作『娘と私』の放送は1961年。以来、朝の国民的番組となってきたNHK「連続テレビ小説」のヒロインに、瞳に強い思いを宿らせる19歳の美女・土屋太鳳(つちや・たお)が大抜擢された。
『梅ちゃん先生』『あまちゃん』『花子とアン』の大ヒットに続く、来年4月期の朝ドラ『まれ』で、土屋は世界一のパティシエを目指す主人公・希を演じる。
「小学2年生の頃に『シザーハンズ』という映画を見て、主人公が表現する切なさに感動して将来はこの世界に入りたいと思ったのを覚えています」
13歳で映画デビュー。この作品で共演した香川照之を、尊敬する俳優の筆頭に掲げる。
「演技や仕事に対する姿勢はもちろんですが、『この世界でやっていくためには、共演者やスタッフなど周りの人々への感謝の気持ちを忘れてはならないよ』という香川さんからの教えをいつまでも忘れないようにしています」
『花子とアン』の主演を務める吉高由里子は妹役を演じる土屋のヒロイン抜擢の報告に、「他人の仕事が決まってこんなに泣けたのは初めて」と喜びを表現した。
好きな言葉は「自分を信じること」。新しい時代のスターが成長していく姿を見守りたい──。
◆土屋太鳳(つちや・たお):1995年2月3日生まれ。東京都出身。2008年の映画『トウキョウソナタ』で女優デビュー。NHK連続テレビ小説『おひさま』『花子とアン』の出演に続き、来年3月30日スタートの『まれ』ではヒロインに抜擢された。現在、主演の映画『人狼ゲーム ビーストサイド』『るろうに剣心』が公開中。活動の詳細はameblo.jp/tao-tsuchiya/まで。
撮影■舞山秀一
※週刊ポスト2014年9月19・26日号