芸能

ドラマ『昼顔』が主婦惹きつける訳と今後の展開を脚本家語る

 9月11日の放送では15.1%と高視聴率をキープしている木曜10時枠ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)。平日の朝に夫を会社に送り出した後、家事をキチンとこなして昼間に別の男性と恋に落ちる主婦“平日昼顔妻”を描いたラブストーリーは、主婦たちの心をがっちりと掴んでいる。

 女性セブンの取材によると8割以上の人が「夫がいないときにひとりでドキドキ感を味わいながら見ています」という。コラムニストの今井舞さんは、需要と供給がマッチしたと分析する。

「近年、ドロドロした恋愛モノや不倫ドラマが少なくなり、ライトな作品が増えたため、世の中の奥様は飢餓状態。そこに現れた不倫を正面から描く本作がぴったりはまったのだと思います」

 主演の上戸彩が演じるのはパート主婦の笹本紗和。ある日、紗和はパート帰りに、スーパーを訪れていた昼顔妻の滝川利佳子(吉瀬美智子)に引き止められる。

 紗和は利佳子に弱みを握られ彼女の要求に従ううちに、高校教師の北野裕一郎(斎藤工)に出会う。いつしか越えてはいけない一線を越え、“昼顔妻”へ身を落としてしまう。そして徐々に、周囲の知るところとなり…。

 記者も毎回欠かさず見ている『昼顔』だが、主婦の心をなぜこれほどまでに惹きつけるのか。脚本を書いた井上由美子さんに聞いた。

「とにかく女性の本音を格好つけずに描きたかった。不倫をする悲劇のヒロインとして描かれがちな女性ですが、今回は女性の強さを意識しました。大胆に行動する利佳子となかなか行動できない紗和はお互いを鏡のようにして自分の孤独に気づいていきます。

 日本の男性は結婚すると早々に妻を家族としてしかみなくなる傾向があります。そこに情があっても女性の求める恋は満たされません。どちらが正しいかではなく、そこには決定的なズレがあるのです。奥さんたちがもう一度強烈に誰かを求め、求められたいと願うのは、ある意味当然かもしれません。大半の人は行動に移すことはないと思いますが、皆幸せなはずの結婚生活に孤独を感じているのではないでしょうか」

 不倫の恋に夢中になり、ともに夫の元を離れた利佳子と紗和。ズバリ、ふたりの昼顔妻の恋はどこに向かうのか?

「紗和と利佳子はそれぞれのやり方で決着をつけます。恋に悩んだふたりが最終的に行き着く答えを応援してもらえれば幸いです」(井上さん)

※女性セブン2014年10月2日号

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