高須クリニックの高須克弥院長が世の中のさまざまな話題に提言していくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、大人気となっている、ざわちんのものまねメイクについて、美容整形のプロという立場からのご意見をうかがいました。
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──いま、メイクで有名人そっくりの顔になるざわちんが人気なんですが、高須院長はご存知ですか?
高須:ざわちん? どれどれ(写真を見て)、おお、板野友美そっくりになってる娘だね。
──そうです。板野さんだけでなく、いろいろな有名人のそっくりメイクをしているんですよ。美容整形のプロとして、どう感じますか?
高須:やっぱり目だけのメイクが多いんだね。まあ、目は簡単に変えられるからね。それは美容整形もそうだし、メイクでもそう。逆に言えば、標準的な目であれば、どんな風にでも変えることができるってことだよ。
──そうなんですね。ざわちんは基本的に口元を隠していることが多いんですが、口はメイクではどうにもならないということなんですか?
高須:もしも出っ歯だったり、受け口だったりすると、メイクではどうにもならない。目は二次元で表現できるけど、口は三次元だからね。本当に口を変えたいなら、手術するしかない。だって、アントニオ猪木の口元をメイクで再現なんてできないでしょ? メイクで一番難しいのは口元なんだよ。
──なるほど。じゃあ、鼻も立体的だから、メイクでは難しい?
高須:そうだね。ただ、正面からの写真だけでいいなら、陰影ごとメイクで描いちゃえば、鼻はどうにかできるかも。でも、横を向いたらアウトだけどね。
──トリックアートというか、だまし絵というか。そんな感じですね。
高須:うちの次男坊が学会で発表したんだけど、歯に陰影をつけることで、歯並びをきれいに見せる技術もあるんだよ。普段は引っ込んで影になっている歯を白く明るくしたり、出っ張ってる歯を暗めにしたりすると、実際に歯並びが直っていなくても、見た目がすごくきれいになるんだよね。
──人間の錯覚を利用しているわけですね。
高須:そうそう。そういえば、昔よくテレビに出てたそっくりさんなんかも、実はざわちんみたいなメイクをやってたよ。まあ、なかには整形手術で似せてたそっくりさんもいたけどね(笑い)。
──人工的なそっくりさん(笑い)。
高須:で、そっくりさんの番組に審査員で呼ばれたことがあったんだけどさ、そこに僕が手術した患者さんが出てきて、鉢合わせしたこともあったよ。
──まさかの展開じゃないですか! それってやっぱり、「〇〇さんと同じような顔にしてください」って言われて手術をしたんですか?
高須:もちろんそうだよ。もともとの顔も似てたんだけど、美容整形手術でもっと本物に近づけようっていうやつだね。で、番組の収録中にその患者さんと目が合っちゃってさあ。ホント困っちゃったよ(笑い)。出てきたそっくりさんの中から、優勝者を決めるんだけど、仕方ないからその患者さんに投票したよ。優勝しなかったけどね。
──そうなんですね。テレビに出てくるそっくりさんって、整形している人もいるんですね。
高須:ざわちんみたいに、いろんな人に化けるんだったら、そうはいかないけど、誰か1人のそっくりさんなら、整形している人も多いと思うよ。
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ざわちんがマスクをしていることからもわかるが、やはり口元をメイクで変身させるのはかなり難しいことのようだ。それにしても、テレビに出てくるそっくりさんが、実は高須院長の“作品”だったとは…。そっくりさん本人もそうとう焦ったでしょうね
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『バカにつける薬 ドクター高須の抱腹絶倒・健康術』(新潮OH!文庫)、『私、美人化計画』(祥伝社)、『シミ・しわ・たるみを自分で直す本』(KKベストセラーズ)、『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)など。最新刊は『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。