リーダー役の太川陽介、自由奔放な蛭子能収、そして個性的なマドンナが、路線バスの旅をする『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』(テレビ東京系)が大人気となっている。その見どころのひとつが、蛭子の自由気ままな言動だ。なかには蛭子の失言が原因となり、放送できなかった事件まで起きているのだという。太川が新刊『ルイルイ仕切り術』(小学館)の中で明かしている。
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『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』で、蛭子能収さんの超トンデモで、奇想天外、自由奔放な言動を楽しみにしている人も多いと思います。そんなみなさんだったら、“放送できない、もっととんでもない事件を蛭子さんはしでかしているに違いない”ときっと思っていると思います。正解です。その中でも、スタッフ一同大迷惑を被った事件を書きたいと思います。
その日、目的地に着いたのは夜もかなり更けた頃。地方の街でしたので、夕食をやっている店もほとんどなかったのですが、やっとのことで街で一軒だけ営業しているという食堂を見つけ、そこで収録がてら遅い夕食をすることになったんです。
まずは蛭子さん、マドンナ、そしてボクの3人で食事をしながらその映像を撮り、その後でスタッフが食事をする。そういう仕切りにして、我々の食事がはじまりました。
蛭子さんは、海老の塩焼きを頼んだんですが、テーブルに運ばれてきた海老の塩焼きを見ておもわず、「あ、海老がちっちゃ~い!」と大きな声でいっちゃったんです。そうしたら、たまたまというか、当然というか、それをお店のご主人が聞いてしまい、もう大激怒!
「今いったの誰だぁぁぁ!!」って。そんなこというのは蛭子さんしかいないんですが、とにかくプロデューサーが平謝りに謝って、我々3人の食事シーンだけは撮影させてもらったんですが、大変なのは、その後にそのお店で食事をすることになっていたスタッフです。当然そのお店でいただくなんていう雰囲気ではなくなってしまったんで、もう空腹をかかえて全員でロケ車に乗って、夜の街道を食事ができる店を延々と探し回ったそうです。
峠を越えて2時間近く走ったところで、どうにか深夜営業のラーメン屋さんを見つけたそうですが、周りの人にまで、こんな迷惑かけちゃう蛭子さんの人並外れたパワーには、参りました。もう勘弁してくださいよ蛭子さん。
「でも小さかったでしょ、海老」。そういうことではないでしょ!
※太川陽介・著『ルイルイ仕切り術』(小学館)より