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腐敗摘発の徐才厚・元中央軍事委副主席 末期がんで危篤状態

 中国人民解放軍や中国共産党の最高幹部経験者で、「重大な党規律違反」で党籍を剥奪され、現在、軍法会議を待っている徐才厚・元中央軍事委員会副主席が末期がんで危篤状態が続いていることが分かった。香港紙「東方日報」が報じた。

 徐氏は昨年から重度の膀胱がんを患っており、今年に入ってかなり悪化、北京の軍直属の中国人民解放軍301病院に入院し治療を受けていた。ところが、3月に、徐氏は、同病院から北京市郊外の軍の施設に移され、党中央規律検査委員会や軍中央規律検査委の取り調べを受けた。6月末の党政治局会議で、徐氏は身柄を拘束され、党籍を剥奪されていたことが公表されていた。

 同紙によると、徐氏は身柄を拘束された時点で、抗議のハンガーストライキを行ない、病状が急激に悪化。再び301病院に再入院し、治療を受けている。しかし、9月初めの段階で、すでに昏睡状態が続いており、いつ死亡してもおかしくはないという。

 徐氏は腐敗容疑などですでに逮捕されている谷俊山・総後勤部副部長から、娘の結婚のお祝いで、2000万元入りの銀行通帳をもらったほか、総額で10億元(約170億円)以上の賄賂を受け取っていたといわれる。

 徐氏は軍の腐敗を象徴する最高幹部といえ、習近平指導部にとっては徐氏を裁判にかけて刑を確定させたいという目論見だが、予断を許さない状況だ。

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