一時期セ・リーグのペナントレースで首位・巨人に何度も肉薄した阪神だが、9月に入って急失速。熱烈な阪神ファンとして知られるタレントのダンカン氏がその理由を分析する。
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9月失速の原因? そんなものはない。それは「阪神だから」ですよ。終盤にこうなることは古いファンなら覚悟していた。何年もかけて慣らされてきましたからね。シーズンを通して成績が乱高下し、急降下した時の怒りや悲しみ、嘆きは自分の中に落としどころができている。阪神ファンとはそういうもの。時々の勝利がたまらない。
どっかのミュージシャンみたいに違法なことしなくても、「阪神ファン」はいわば“合法的な麻薬”ですよ。
9月の甲子園での巨人3連戦の負けだって想定内。巨人に追い詰められて、仕返しはCSでやる。阪神ファンはそうやって人生を楽しむわけです。
和田(豊)監督? 素晴らしいですね~、最高ですね。できれば永久監督としてやってもらいたい。批判を受けている? それが阪神では普通です。たとえ長嶋(茂雄)さんが就任しようが、阪神ファンは「このアホ監督が」といいますよ。あの星野(仙一)さんでさえアホ呼ばわりされたんですから。
和田監督は、上本博紀、大和を戦列に加え、投手陣も岩貞祐太、岩崎優と藤浪晋太郎を入れると3人も若い選手を独り立ちさせた。それになかなか決まらなかった正捕手を1年目の梅野隆太郎に固定させた。こんなことをやった監督はいません。阪神ファンはこれから全部勝ってくれるんじゃないかと信じていますよ。
※週刊ポスト2014年10月3日号