月間50万人が訪れる人気ブログ『まだ東京で消耗してるの?』を主宰するプロブロガー・イケダハヤト氏が、ネットの話題を紹介。今回は、コンビニ土下座事件です。
* * *
9月半ば、2ちゃんねる界隈が「祭り」状態になっていました。なんでも、大阪で男女数人がコンビニ店員を土下座させ、逮捕されたそうで…。
祭りの発端は、店員に土下座を強要した犯人たちが、その様子を「自ら」ツイッターにアップしたことです。書き込みを見つけたネット民たちは捜査を展開し、掲示板で犯人の氏名や勤務先を暴露。それを恐れた犯人らが警察に出頭し、結果的に4人の男女が恐喝容疑で逮捕された、という顛末です。
実はこれと同様の事件が、昨年9月にも起こっています。「しまむら」に客として訪れた女性が、店員に対して土下座を強要。その様子を自らツイッターにアップしたところ大炎上し、強要罪で逮捕されたという事件です。
彼らはなぜ、インターネット上で犯行を「自白」してしまうのでしょう? 逆説的ですが、彼らは「正義感」をもって、自らの恐喝シーンをアップしているとぼくは考えています。
彼らの考えはこうです。自分たちは金を出す「正しい」消費者である。しかし、店側の対応が不誠実だ。こんな「悪い」店を放置してはいけない。だから、ツイッターで晒して制裁を加えてやる…。
彼らの態度からは、「自分たちが罪を犯している」という罪悪感を感じ取ることができず、むしろぼくは、ズレた正義感を嗅ぎ取ってしまいます。みなさんはこの事件と犯人の心理について、どうお考えになりますか?
※女性セブン2014年10月9日号