2008年から始まったふるさと納税は、任意の自治体に寄附をすると、住民税と所得税が寄附金額に応じて控除される制度。2000円までは対象外となり、控除額には上限がある。
例えば、年収400万円で、夫と専業主婦の妻、高校生の子供の計3人世帯の場合、2000円を除いた後の1万4000円まで控除される。つまり、1万6000円を寄附しても、実質の自己負担額はわずか2000円になる。
この制度が人気の理由は、寄附すれば自己負担額以上の特典が期待できることだ。
「実質2000円の負担で約5000円相当の食べ物や名産品がもらえるんです。これからは秋のおいしい食べ物が目白押し。利用しない手はありません」(節約アドバイザー・丸山晴美さん)
さらに近年は、バラエティーに富んだ体験ものの特典を用意する自治体まで出てきて、ますます人気となっている。2013年度の寄附金総額は、約130億円にものぼる。ここでは、そんなふるさと納税の変わり種をご紹介する。
■クマノミやイソギンチャクを見る海中体験 ダイビングライセンス取得ツアー1泊2日券 ・最低寄附金:10万円~(静岡県西伊豆町)
ダイバーの初心者用ライセンス「OCEANDIVER(オーシャンダイバー)」を取得できる1泊2日の民宿素泊まり付きプラン。西伊豆はダイビングスポットとして有名でクマノミやイソギンチャクを見られる。
■トップの快感を味わえる1日村長体験
・最低寄附金:100万円~(長野県木島平村)
人口4664人の村長に1日限定で就任できる。村役場の朝礼で全職員を前に挨拶、その後村長室で記念撮影。地元ケーブルテレビのインタビューも予定されている。また、名刺を作成してくれるので、それを配りながら村内施設を視察して“村長気分”が味わえる。
■全国どこでも出張可能熱気球出張係留権
・最低寄附金:1万円~(山梨県笛吹市)
4月に開催される桃源郷まつりのメインイベント『川中島合戦戦国絵巻』に参加できる。イベントは、総勢900人が戦国時代の衣装を着て当時の様子を再現するもの。足軽役は先着20人限定。寄附金が50万円以上で上杉謙信役、100万円以上で武田信玄役を演じられる。応募多数の場合は抽選で決める。甲斐(山梨)の武将だった武田信玄は主役扱いのため上杉謙信より値段が高いという。
※女性セブン2014年10月9日号