8月に初のベストアルバムを発売した柳沢慎吾(52才)。CDとはいっても収録されているのは、警察に密着するドキュメンタリーや高校野球の有名シーンを模した一人芝居の音声だ。この“ほぼ歌っていないCD”は2009年に初めて発売されて以降、シリーズ化されるほどの人気だ。
そんな柳沢は、幼少の頃からテレビが大好きだった。テレビで見たものを真似ては友達を喜ばせていた。彼の芸は、いわばその延長。クラス一の人気者が、そのまま芸能界を突っ走り、気がつけばデビューから35年が経過していたのだ。
そのキャラはブレることがない。浮き沈みの激しい芸能界では稀有な存在だ。そう言うと本人はこんな意外な話をした。
「実はダメな時期もあったんです。23、24才ぐらいかな。ドラマを4、5本掛け持ちしてバラエティーにも出て寝る暇もなかった。それでイライラしてスタッフに不機嫌な態度をとったりして。天狗になってたんです。それからは仕事をセーブして心に余裕を持たせるようにしたし、周囲の人に感謝の気持ちを忘れないようになったんですよ」
テレビではおちゃらけたイメージが強いが、根は真面目。ドラマの収録には台本は持参しない。前日までに全ての台詞を頭の中に入れるから。バラエティーやトーク番組では、いまだにピンマイクを付ける瞬間、「どうしよう。スベらないかな?」と緊張感に襲われる。
唯一の気晴らしは妻や友達と愛車で行く温泉旅行。ただ、「『警視庁24時』などの見たいテレビ番組があれば、生で見たいのでキャンセルします」と笑う。根っからのテレビ好きだ。
ところで気になるのが、その肩書。俳優? タレント? それとも芸人?
「おれ自身も気になってたんですけど、この前、ある人に言われたんです。“柳沢慎吾はオンリーワンなんだから肩書なんて関係ない”って。強いて言うならおれの肩書は柳沢慎吾かな(笑い)。それじゃ、あばよ!」
※女性セブン2014年10月9日号