『週刊ポスト』が繰り返し紹介している「MEGA(メガ)地震予測」への反響が日に日に大きくなっている。関東地方を中心に全国で地震が頻発するなか、驚異的な的中率を誇るこの予測法は日本の予知を変えるかもしれない。
測量学の権威である村井俊治・東大名誉教授が顧問を務めるJESEA(地震科学探査機構)が発行する「MEGA地震予測」は、全国約1300か所にある電子基準点(GPS測定システム)の異常変動(4センチ超の地表上下動)をもとに大地震発生を予測する。
5月5日以降に起こった震度5以上の地震は計5回。村井教授はそのすべてを的中させた。
特に5回目の9月16日午後0時28分に栃木・群馬・埼玉で震度5弱を記録した地震は、それまで地震の可能性がほとんど指摘されてこなかった空白地域だったにもかかわらず、本誌9月8日発売号で「警戒ゾーン」として警告。その眼を改めて印象づけた。
もちろん地震予測は日々、続けられている。最新計測(8月31日~9月6日)でも4センチ超の異常変動が全国14か所で見られた。その中でも村井教授が特に警戒するのはどこか。3つのエリアを村井教授は挙げた。
●南西諸島
今回の特徴は、沖縄や石垣島などの南西諸島にまとまって7点の異常変動が見られたことだ。9月18日には宮古島近海で震度4の地震が発生している。これまでの異常変動に加え、8月3日に屋久島すぐ隣の口永良部(くちのえらぶ)島で34年ぶりの噴火、その後すぐに奄美大島で震度3が2回起きていることを考慮すると、要警戒といえる。
●淡路島付近
「週刊MEGA地震予測」では、長く淡路島を中心とした一帯に警戒を呼び掛けている。最新計測でも神戸北の電子基準点に5センチの異常変動が見られた。
隆起・沈降の変動からも警戒度は高まる。淡路島にある電子基準点では7月26日に8.9センチの隆起を記録したが、今回の計測ではそこから4.8センチも沈降している。また、淡路島対岸の神戸北では7月26日の週に3.3センチの沈降が一転して急激に隆起している。
「淡路島付近での地表の急激な変化は過去の実績からも地震の前兆である可能性が高い。引き続き警戒が必要です」(村井教授)
●伊豆半島・伊豆諸島・神奈川県
本誌前々号、前号でいずれも警戒を呼びかけた地域だ。最新計測では神奈川・湯河原に4センチの異常変動が見られた。他の地点は動きが少なかったものの、依然として異常変動の多い地域であることに変わりはない。「注意を続けるべき」と村井教授は呼び掛ける。
■村井氏が顧問を務めるJESEA(地震科学探査機構)では毎週水曜日にメルマガ『週刊MEGA地震予測』を月額216円で発行している。詳しくはhttp://www.jesea.co.jp/
※週刊ポスト2014年10月10日号