ライフ

絶景の紅葉と鉄道のコラボ 鉄道写真家が注目ポイントを解説

紅葉の中を走るSLニセコ号

 北海道の大雪山では早くも初冠雪が観測され、日本列島に紅葉の秋がやってきた。そんな、季節の移ろいを車窓から楽しめるのは至福の瞬間。慌ただしい日常生活を忘れられる絶景だ。

 全国に路線は数多あるが、紅葉を愛でるなら寒暖の差が激しい内陸部の路線がおすすめ。さらに標高差のある山岳地帯であれば、紅葉の進み具合や植生も変化して、なおのこと魅力的な車窓が待っている。

「なかでも県境を越える路線がおすすめですね。峠道は標高が高く明媚な紅葉を楽しめるからです。ただ、紅葉だけが秋の主役ではありません。干し柿やススキなど、自分が秋を感じられる“季語”を、車窓から探すのも楽しいですよ」(鉄道写真家の中井精也氏)

 同じく鉄道写真家として活躍する猪井貴志氏は話す。

「黄金色に輝く稲穂なども感動的です。たとえば稲木による天日干しは珍しくなりましたが、岩手・釜石線では広大な田園の景色に出会うことができます。季節をゆっくり愛でることができるのが秋の鉄道ロマンの醍醐味です」

 写真で紹介しているのは、北海道の函館本線で、11月3日までの土曜・休日、札幌~蘭越間を走る「SLニセコ」(小沢~具知安)。車両の老朽化もあり、今年がラストチャンスとなる見込みだ。

 いつか乗れたらと夢見る鉄道旅。一度体験すれば忘れられない思い出となるだろう。

撮影■中井精也

※週刊ポスト2014年10月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

巨人入団が決まった田中将大(時事通信)
巨人入りの田中将大は200勝達成できるか 平松政次氏「10勝できる」江本孟紀氏「申し訳ないけど3つ勝つのも大変」【2025年のプロ野球界を占う】
週刊ポスト
一生に一度の思い出の晴れ着になるはずだった(写真提供/イメージマート)
《「二十歳の集い」晴れ着トラブル》各地で発生していたヤンキー衣装を巡るトラブル「サイズが合わないピンク色の袴を強制」「刺繍入り特攻服を作らされた」
NEWSポストセブン
現在
《3児の母親となった小森純》「社会に触れていたい」専業主婦から経営者を選んだ意外な理由、タレント復帰説には「テレビは簡単に出られる世界じゃない」
NEWSポストセブン
サプライズでパフォーマンスを披露した松本(左)と稲葉(「NHK紅白歌合戦」の公式Xより)
B\'z紅白初登場「7分54秒の奇跡」が起きるまでの舞台裏 「朝ドラ主題歌以外は好きな曲で」のオファーに“より多くの人が楽しめるように”と2人が選曲
女性セブン
女性との間に重大トラブルを起こしていたことが判明した中居正広
《スクープ続報》中居正広、深刻女性トラブルの余波 テレビ局が収録中止・新規オファー取りやめ、『だれかtoなかい』の代役にはSMAPメンバーが浮上
女性セブン
俳優
《第1子男児誕生の仁科克基》「僕は無精子症でした…」明かした男性不妊の苦悩、“心も体も痛い”夫婦で乗り越えた「妊娠18カ月生活」
NEWSポストセブン
「海老名きょうだい3人死亡事件」の犯行現場となった一家の自宅
《海老名きょうだい3人死亡事件》子煩悩だった母が逮捕 残された父が重い口を開いた「妻は追い詰められたんだと思います」「助けられなかった」…後悔の念
女性セブン
読者モデルとして
《薄メイクになった小森純が振り返る平成ギャル》読者モデル時代は「撮影中に彼氏と編集長が大ゲンカ」、妊娠を機に巻き髪はストレートに「カラコン入れると目が乾燥して」の現在
NEWSポストセブン
司組長も笑顔を見せた餅つきに密着した
《六代目山口組のハイブランド餅つき》「司だ、司!」警察が色めき立った瞬間 愛用率50%!直参組長らから支持される「冬のハイブランド」
NEWSポストセブン
小型の犬種は人気だが……(写真提供/イメージマート)
《クリスマス・イヴ翌日も…》プレゼント購入されたペットを「返品」する人たち 「彼女と別れたから」「サプライズプレゼントが気に入らないと言われた」
NEWSポストセブン
相模湖ふれあいパーク内で無許可で撮影が行われていた(FANZAより)
《公園で勝手にセクシービデオ撮影》行政は「許可は出していない」「警察に相談した」 外であられもない姿に…メーカーが緊急対応
NEWSポストセブン
歌舞伎町のシンボルの一つにもなっているバッティングセンター。
「日本一土地代が高い」新宿・歌舞伎町のバッティングセンターはなぜ潰れないのか? 店が語った驚異の「1日の来場者数」と営業理念
NEWSポストセブン