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腰痛の誤った俗説 「冷やすに限る」はせいぜい1~2時間

 日本国民の4分の1が悩んでいると言われる腰痛。患者数も多いということもあってか、いろいろな俗説が出回っているが、その真偽の程はどうなのだろうか。

 たとえば「精神的ストレスと腰痛は関係がある」という俗説。これはホントだという。腰痛のなかには心因性の腰痛というものがあり、詳しいメカニズムはわかっていないが、近年は心療内科と結びついた治療が行われるようになってきた。2012年発表の『腰痛診療ガイドライン』作成を手がけた福島県立医科大学会津医療センターの白土修さんは説明する。

「もともと腰痛がまったくない人がストレスで腰痛になるわけではありませんが、腰痛のある人にストレスが加わると、痛みが増幅したり、腰痛が長引いたり、回復を妨げたりするといわれています。実際、慢性腰痛にはうつ状態を合併する場合があり、抗うつ剤などを処方することもあります」

 今や精神的ストレスを軽減することも腰痛治療の新常識になってきているのだ。

 一方で「腰痛で湿布を貼るなら冷やすに限る」という俗説はウソだ。貼り薬(正確には貼付剤)と聞くとまず白くて冷たい“冷湿布”を思い浮かべ、冷やすイメージが強いが、腰痛で冷やすのはケガをしたときだけ。それ以外の腰痛は温めるのが基本という。

「毛細血管が切れて内出血するなどし、腫れて熱を持っている患部を温めると、さらに血行がよくなりすぎてますます内出血量が増え、腫れが増してしまいます。こうした場合は冷やすことで血管を収縮させ、腫れを抑えることが大切。冷やしすぎて凍傷にならないように、冷やす時間は数十分からせいぜい1~2時間で充分です」(井尻整形外科院長・井尻慎一郎さん)

※女性セブン2014年10月16日号

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