10月20日に80才、傘寿をお迎えになる皇后・美智子さま。女性セブン増刊『皇后美智子さまの来し方 皇太子妃雅子さまの明日』(小学館)には、長年、美智子さまにお仕えしてきた女官の独占インタビュー(2009年)が再録されている。通常、女官が報道機関に皇室内部の話を語ることは一切禁じられているというが、彼女は皇室の未来に祈りをこめて、わが身を挺して語ってくれた。その一部を紹介する。
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1980年1月、大相撲初場所をご観戦になられた際、皇后さまは、あいにく風邪を引かれ、お出かけのぎりぎりまでお休みになられていました。その際、ご体調が心配でならず、皇后さまにこう申し上げたんです。
「ご無理をなさって、お風邪が悪くなるといけませんから、お出ましをお控えなさってもよろしいのじゃありませんか」
すると即座に皇后さまから、
「そういうのは、とんでもない考えなのよ。お相撲さんはじめ、観戦している人もテレビを見ている人も、どれほどの人々が待っていてくれるか、それを思ったら、休んでもいいでしょうというのはとんでもない考えなのよ。あなたは根本的に考え違いをして、何もわかっていないのでは……」
こんなお叱りを受けてしまったんです。
皇后さまは、陛下とともに“はじめにご公務ありき”という姿勢を一筋に貫かれ、この50年を歩み続けてこられたのだと思います。