最近じわじわと増加しているBSの旅行番組好きな人々。行き当たりばったり感と道行く人とのハプニングがその魅力だという。数ある旅行番組の中でも味があると人気なのは、『大杉漣の漣ぽっ』(BSフジ 日曜 15時~)。
俳優・大杉漣(62才)がさまざまな街をゆる~く散歩する旅バラエティー。タイトルの『漣ぽっ』は大杉漣の散歩という意味からだ。道すがら出会った人たちと気軽に話し、琴線に触れたものはカメラに収めるという大杉の素顔が見られ、レギュラーバラエティー番組初挑戦ということでも話題になっている。
ある回では、「徳島にあるという日本一のものと、世界一のものを探せ!」といった謎のミッションが書かれた連絡帳ならぬ“漣絡帳”が。
それが何かを探すため、その地域にいる人たちに尋ねるが、その道中は大杉の気の向くまま。その姿はまるで、大杉の休日を垣間見るようだ。その理由を大杉は照れるようにこう明かした。
「ロケには何時にどこに来てくださいとしか言われません。時間も区切りなしで、朝9時頃から歩き始め、日が暮れるまでミッションを探す旅に出るんです。要するに、後はぼくの自由(笑い)」
一般的な旅番組が表通りを歩くとしたら、『漣ぽっ』は裏道を好んで歩く。
「さびれたシャッター街を歩いてもささやかな発見があるんです。例えばそこで長年やっているお店の人たちはその地域の歴史をよく知っていたり。それに裏道を歩くっていうのは、若い頃からアングラな芝居を続けてきた自分の人生とも似ていて好きなんです」(大杉)
散歩の途中、気になった店があれば、「俳優の大杉漣と申しますが、カメラが入っても大丈夫でしょうか?」と自らが率先して交渉し、取材許可をとっていく。店で欲しいものがあれば、洋服もカメラも自腹で購入。パン屋が好きで、どの街に行っても見つければ、すぐに入る。
「歩いているとパン屋は不思議と出会うんです。“天然酵母”とか“焼き立て”って書いてあると入らずにはいられない。スタッフの分まで買って、お腹がいっぱいでもそこで食べるんです」(大杉)
※女性セブン2014年10月16日号