近鉄、MLB、オリックス、中日、楽天、横浜と様々な球団を渡り歩いてきた中村紀洋、41歳。彼のプロ野球選手としての歴史は「黒ノリ」と「白ノリ」の二面があるとファンの間で言われてきた。横浜から戦力外通告をされた現在は、4度目の黒ノリの時代を迎えつつあるのではと言われている。そんな中村に近鉄時代の監督、鈴木啓示氏は手厳しい。
「もともと金村(義明)が故障した時に、高卒3年目のノリを使ってみようということになり、初めてレギュラーを獲得した(101試合出場、8本塁打、2割8分1厘)んです。で、その時に“お前、ちょっと成績を残したからって調子に乗るなよ”と釘を刺したんですけどね。
天狗になる性格を直せという、将来のためだったんです。今は彼がどうしているか分からないが、グラウンドで受けた屈辱はグラウンドで返すしかない。ふて腐れているようならば、潔く引退したほうが彼のためですよ」
結局は“黒ノリ”でユニフォームを脱ぐことになるかもしれない。
※週刊ポスト2014年10月17日号