この秋スタートのドラマが出揃った。学園モノに恋愛モノ、時代モノといつになくラインナップが多彩ななかで、特に注目すべきは“続編ドラマ”だ。
「秋は夏に比べて在宅率が高くなるため、各テレビ局はいつも以上に気合が入っています。そこで、すでに固定ファンがいて高視聴率を取りやすい人気ドラマの続編モノを投入してくるんです」
と、テレビ評論家・木村隆志さん。続編モノといっても単なる前作の続きではないと言う。
「キャストや設定が同じだと視聴者に飽きられてしまうので、制作側はその点を少しずつ変え、パワーアップを図ります」(木村さん)
注目の続編ドラマ、1つ目は『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)だ。
「第1シーズンは伊東四朗(77才)、第2シーズンは西田敏行(66才)と大御所を物語のキーマンとしてキャスティングしてきました。今回はその枠に北大路欣也(71才)。この人選がどう影響するのか楽しみ」(ドラマウォッチャー・吉田潮さん)
今回がファイナルシーズンになるといわれている。木村さんはラストの展開にこんな期待を寄せる。
「今までの国内の病院に留まらず、大門はよりスケールの大きい海外の最先端の病院に行くという展開になるのではないでしょうか」(木村さん)
古い慣習に縛られた病院の重役などをばさばさと斬っていく大門の姿は、働く女性への応援になるだろう。
「孤高の闘いを繰り広げる大門の働きぶりは、いつ見ても憧れる。明日も仕事を頑張ろうという気になれるんです」(本誌記者)
2つ目の注目続編ドラマは沢尻エリカ主演の『ファーストクラス』(フジテレビ系)。
今年4月に放送され「マウンティング」という言葉を流行させた。前作は深夜ながら平均視聴率10.3%を記録。フジテレビ史上最速となる放送終了からわずか4か月での続編が放送されることも大きな話題となった。
「木村佳乃(38才)、倉科カナ(26才)、夏木マリ(62才)、ともさかりえ(34才)と脇を固める女優陣が、“意地悪女”を演じさせたらうまい人ばかり。ストーリーの展開は前作と同じような感じでしょうか。“意地悪女優見本ショー”みたいなキャスティングは見ものです」(吉田さん)
木村さんもこのキャスティングを評価する。
「前作は菜々緒さん(25才)1人が沢尻さんの敵として頑張っていた感じですが、今回は強烈な個性を持ったキャストが各年代そろっているので、セリフひとつ言うにしてもすごい破壊力がありそう。おそらくかなり高い視聴率をたたき出すでしょう」(木村さん)
登場人物のファッションにも注目だ。
「前作では舞台がファッション誌とあって、出演者が着ている服は華やかなものばかり。今作もファッションブランド業界が舞台ですから期待大。参考にしちゃいます」(本誌記者)
※女性セブン2014年10月16日号