鮨といえば一般的には鮮度が売りだが、逆に「熟成」の手法で旨さを追求しているのが「鮨處 やまだ」の山田裕介氏だ。マグロを数日熟成させる店は多いが、ここでは貝類以外のネタを3日~1か月ほど寝かせてから提供している。
「熟成で身は柔らかくなり、ねっとりとした甘みと旨みが増します。15kgのブリの塊を熟成させたら、お出しできるのは中心の5kgくらい。熟成させてダメなら全部捨てます。コストは悪いのですが、このおいしさは他には代えられません」(山田氏)
【鮨處 やまだ】
住所:東京都中央区銀座7-2-14-3F
営業時間:17時~25時/日祝休
予算(目安):1万円(握り15貫のコースのみ。追加1貫800円)
撮影■河野公俊
※週刊ポスト2014年10月17日号