2003年から今年までの12年間にわたってヤンキースのキャプテン(第11代)を務めたデレク・ジーターだが、これは球団の歴史を通じて最長。そんなジーターは、かつてヤンキースに所属していた松井秀喜氏と特に仲が良い。ヤンキースがワールドチャンピオンになった翌年には、エンゼルスに移籍していた松井氏に、チャンピオンリングを渡すプレゼンター役を自ら買って出ている。
松井氏が教えた日本語の中でのお気に入りは「トシヨリ(年寄り)」で、誕生日がジーターより2週間だけ早い松井のことを、いつも「トシヨリ」と呼んでからかっていた。
「先月8日には日本メディア向けの記者会見が開かれたのですが、そこで引退の理由を聞かれた時にも、『自分のことはトシヨリとは感じていない。マツイは僕よりもトシヨリだけど』と笑っていました。よほどトシヨリという言葉がお気に入りなのは伝わりました(笑い)」(在米スポーツジャーナリスト)
1998年からの3連覇を含むWシリーズ制覇5回。ヤンキース黄金時代を支えたジョー・トーリ前監督のほか、ポサダ、バーニー・ウィリアムスらが、引退セレモニーに顔をそろえた。
「生え抜きヤンキーの最後がジーター。これでヤンキースの黄金時代も終わり、凋落が始まるのかもしれません」(MLB評論家の福島良一氏)
※週刊ポスト2014年10月17日号