吹奏楽の全国大会常連である私立安城学園高校(愛知県安城市)のカリスマ指導者のセクハラ疑惑を、被害者の元女子生徒(22)が10月11日発売の週刊ポスト10月24日号で告発している。
安城学園吹奏楽部はその世界では超のつく名門である。全日本吹奏楽コンクールに12回出場し、金賞4回、銀賞5回、銅賞3回。今年も10月下旬開催の同大会への出場が決まっている。元女子生徒が告発した相手は、2011年3月まで顧問を務めていたY氏(69)。Y氏はそれまで最低レベルだった同校の吹奏楽部を全国大会に導いた実績があり、吹奏楽部の部員の多くが、Y氏の指導を受けたいと安城学園に入学してきた。
元女子生徒は、以下のような告発をする。
「入学直後から、手を握る、顔を近づける、肩を組むなどの行為がありました。誰にでもそうするわけではなく、お気に入りの女子生徒に対してだけだったようです」
「(吹奏楽部の練習場の)ホワイトボードを見ている時に、Y先生が後ろから『おはよう』と声をかけながらお尻を触ったんです。軽くタッチというよりは、ムギュッとつかむような手の動きでした。触られた時は全身が凍りつきました。でも、先生に対して嫌とはいえず、『おはようございます』と挨拶を返すことしかできませんでした」
同誌は、その後の学校側の対応や、セクハラ行為を告発するに至った経緯を解説。さらに告発されたY氏や、安城学園高校の校長に直撃し、「学校とY氏が、生徒の努力と部のハーモニーを乱した責任をどう考えているのかが問われている」と締めている。