80才と79才になりながら東日本大震災の被災地をはじめ、日本各地を精力的に回られる天皇皇后両陛下。国民に寄り添い、国民のために祈り続けるそのたゆまぬお気持ちとお体を支えるのは日々の健康管理、そして万全の医療体制にある。両陛下、皇太子ご一家、秋篠宮ご一家などの健康を支え続けてきた「皇室の医療」とは――。
宮内庁病院は、1926年に宮内省(現宮内庁)の職員と家族が利用することを目的に東京・赤坂に「宮内省互助会診療所」として誕生した。その後、1964年に皇居内に移転。大手門を入ったところに建てられたのが現在の宮内庁病院だ。
内科、外科、眼科など8科がある総合病院で、医師、看護師などの医療スタッフは約50人。ベッドは約30床とそれほど大きな規模ではない。
その名称から「皇室のかたがたや宮内庁の職員とその家族しか使えない」と思われがちだが、宮内庁職員や皇宮警察職員などの紹介があれば一般の国民も利用することができる。実際に病院の入り口は皇室用の他に一般用もあり、年間約1万人が来院している。2011年の東日本大震災の際には両陛下の意向で宮内庁が被災者を受け入れる方針を示すなど国民にも開かれた病院なのだ。
※女性セブン2014年10月23・30日号