10月20日には80才、傘寿を迎えられる美智子さま。一般の人なら、すでにリタイアしてのんびりとした暮らしを送る年齢だが、天皇皇后両陛下は今も“国民のために”と命を懸けて、その責務を全うしてこられた。しかし、皇后美智子さまも、もう体力の限界の時が近づいているようにも思える。
とすれば、やはり皇太子妃雅子さまに本格的なご公務復帰を望む声は高まってくる。
しかし、長きに渡るご療養生活に入られてから、早10年の年月が経ったが、いまだ“一進一退”を繰り返し、公務復帰への道筋は見えてこない。
「雅子さまもご一緒に公務に出られる場合と皇太子さまおひとりの場合では、宮内庁の対応や警護の仕方、受け入れる主催者側の態勢も大きく変わってきます。また何よりも雅子さまのお出ましを心待ちにする国民は多いわけですから、とにかく大勢の人々に影響が出てしまいます。しかし、雅子さまが今のままでは、心やお体の大きな負担を関係者や国民が背負い続けなければならないのです」(皇室ジャーナリスト・神田秀一氏)
そんな状態が10年以上も続いている雅子さま。神田氏はこう続ける。
「もう“病気”では済まされない時期に来ていると思います。このままでは皇室制度を根底から揺るがしてしまいかねません。
ですから、雅子さまは“病気の間は一切公務をしません”と宣言され、“完全休養”なさって、完治されるまで治療に専念するべきだと思います。
雅子さまが自ら休養宣言されれば、国民も“それほど難しい病気なのか。ならば治していただこう”と思うはずです。しかし、現在のように公務に出られたり、取りやめられたりを繰り返していては、国民や関係者からの疑念を生むばかりなんです。
そうしなければ、この先、何十年と同じ状況が続くだけな気がしてなりません」
一方でこんな提言をしてくれたのは、新潟青陵大学大学院・碓井真史教授(心理学)だ。
「ただ休養を取るだけでは、精神的な病気は治りません。休養が終わって、元の生活に戻れば、しばらく経ったら、再び元の病気の状態に戻ってしまう可能性が高いんです。適応障害のような病気を治すには環境の変化がいちばんです。別居、離婚、転職といった方法が最適ですが、皇族の雅子さまはそうもいきません。
ですから、海外で完全に治られるまで、雅子さまのお得意な語学力を生かした活動をされながら、“やりがい”を感じる生活を送られるのが治療にいちばん望ましいと思います」
※女性セブン2014年10月23・30日号