9月の内閣改造の“目玉”として経済産業大臣に就任したばかりの小渕優子議員(40才)が、入閣からわずか1か月半の10月20日、大臣を辞任した。
事の発端は『週刊新潮』(10月23日号)が報じた政治資金疑惑だった。小渕氏関連の政治団体が後援会員らのために東京・明治座で開催した「観劇会」において、不明瞭な金銭の動きがあったほか、政治団体から、彼女の実姉がデザインした商品を取り扱う東京・南青山の高級ブティックに合計330万円ほどの支払いもなされていた。
さらに毎年、地元・群馬の名産品の下仁田ねぎを約60万円分購入。その他にもこんにゃく、ベビー用品や化粧品、高級ランジェリー、子供用玩具、ワインなどを購入した領収書が収支報告書には添付されていたという。
これらの購入分について、あくまで政治活動の経費であることを強調していた小渕氏。だが、彼女の自宅周辺で取材を続けると、こんな証言が。まずは近くのコンビニ。
「2、3週間前にSPと一緒に、店にやってきたんですけど、パンとかヨーグルトとかを購入していました。そのときに“領収書ください”ってお願いしていましたね。そんな家で食べるようなものも領収書もらうんだなぁ~って驚きましたね」(目撃した客)
また近所のドラッグストア関係者によれば、
「小渕さんは頻繁に来店されますよ。シャンプーとか日用品を買ってますね。もちろん毎回領収書は持っていかれます。しかも、宛名と但し書きのところは“なしで”と頼まれることが多いですね」
いつでもどこでも領収書をもらうのが日常の小渕氏。『「政治資金」の研究──利益誘導の日本的政治風土』(日本経済新聞社刊)の著書を持つ日本大学法学部・岩井奉信教授はこう言う。
「政治資金規正法では、これらの領収書は法的には何ら問題はないんです。本人が“政治活動に必要だ”と主張すれば、それは認められるんです。でも、国民からすれば、そういった私的なものはすべてポケットマネーで払うべきものと感じるわけですから、道義的には認められませんよね。したがって“公私混同”だと後ろ指は指されますよ」
また、その領収書を政治資金と計上しないまでも、毎年の確定申告の際に経費として計上すれば、納税額は少なくなり、節税となることもある。
「国民は消費税率アップで四苦八苦している状況下で、それを推し進める大臣が、そんなセコいことをしてはいけないと思いますよ」(前出・岩井教授)
※女性セブン2014年11月6日号