「ペットを家庭の事情で手放す方、私達が最期まで面倒を見ます」
そう記した広告を新聞などに載せ、犬や猫などを有料で引き取っていた宇都宮市内のNPOが2009年、動物愛護法(当時)に違反しているとして動物愛護団体に刑事告発された。
「引き取った動物を世話していないとか、保健所に引き取らせているなどの情報が続々と寄せられたんです」
告発した日本動物福祉協会栃木支部の川崎亜希子支部長は、そう話す(告発を受理した警察はのち、NPOと代表を書類送検。NPOは活動を休止)。
川崎支部長によると、NPOは動物を引き取る際に、数千円~数十万円の料金を取っていた。引き渡し後に飼い主が返還を求めても拒否し、犬たちとの面会や施設の見学を願い出ても応じなかったという。
引き取った動物たちは代表の自宅や駐車場に放置したり、「拾った」などと言って保健所に引き取らせたりしていた。一部は山間部などに放った疑いもあった。2005年の設立以来、NPOが引き取った動物は、少なくとも100匹には上ったとみられる。
「老犬ホームを検討するなら、必ずどんな施設かを確認したほうがいい。公開を拒むところは信用できません。動物を最期まで世話するにはそれなりのお金がかかるので、料金があまりに安いところ、値引きを提示してくるところも注意が必要です」(川崎支部長)
※女性セブン2014年11月6日号