中高年世代の性交渉の実態を明らかにした週刊ポスト10月31日号の「オーバー40歳 1162人アンケート」記事は大きな反響を呼んだ。同アンケートは、医師や看護師ら専門家で構成される日本性科学会が、40歳以上を対象に性生活について尋ねた「中高年セクシュアリティ調査」である。既婚者のみならず単身男女も対象にしているが、とりわけ60~70代の単身女性に注目すると、さらに意外な実態が浮かび上がってくる。
まず「現在、交際相手はいますか」の問いに「いる」と答えたのは21%。相手の人数は「1人」が94%を占め、交際相手の平均年齢は70.6歳である。
と、ここまでは頷ける数字だが、驚くことに「交際相手には配偶者がいますか」の問いに、67%が「いる」と回答。つまり、60~70代の単身熟女の3分の2は「不倫」ということになる。
「現在60~70代の女性たちは、40歳を超えると今以上に結婚が難しかった時代を生きてきました。ずっと独身でいると『行き遅れ』などといわれ、結婚の対象とはほとんど見なされなかった。
今、彼女たちが交際相手を見つけるとなると、周りに独身男性は少ないので、おのずと既婚者ということになります。でも、だからといって奥さんと別れさせて自分が妻の椅子に座るつもりもないので、不倫を続けているということでしょう」(一般社団法人日本女子力推進事業団代表理事の池内ひろ美氏)
交際期間は「5年以上」が67%。経済的援助については、「しても、されてもいない」人が94%にのぼる。結婚願望はなく、「結婚したい」は0%。「どちらかといえば結婚したい」も11%にすぎない。
逆に68%が結婚は「したくない」と回答し、その理由は「自由を束縛されたくない」が76%で最多だった。
※週刊ポスト2014年11月14日号