昨年オープンした日本一の超高層ビル「あべのハルカス」、『ハリー・ポッター』の新アトラクションがオープンした「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」など、最近、観光地としても注目を集めている大阪。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏による連載『“おとな旅”コンシェルジュ』から、東京から大阪への移動の定番である新幹線のお得で快適な利用法を提案する。
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首都圏から大阪に行く場合、ほとんどの方は新幹線「のぞみ」を利用するかと思う。しかし、コンシェルジュがおすすめするのは各駅停車の『こだま』だ。ただし、グリーン車。
じつは、JR東海が発売している割引商品「こだま☆楽旅IC早特」を利用すれば、東京駅・品川駅~新大阪駅が片道ナント9500円!
これは「のぞみ」の指定席より5000円近くも安いバーゲンプライスである。ただし、この商品は窓口では購入できない。同社のネット予約サービス「エクスプレス予約」「プラスEX」の会員になる必要があり、購入もネットオンリーだ。発売も来年3月までの限定商品だが、新幹線のグリーン車が1万円以下というのは衝撃的な安さである。
東京~新大阪間は「のぞみ」だと2時間30分程度だが、「こだま」だと約4時間かかる。特に小田原~三河安城までの区間では、駅によっては2本の通過待ちもあったりするが、缶ビールとおつまみ、あるいは駅弁を買ってゆったり列車旅を楽しむのもオツなものだ。
会員になるのが面倒であれば、JR東海ツアーズ(JTB各店、JTB総合提携店でも購入可)が販売する旅行商品「ぷらっとこだま」のグリーン車プラン(東京~新大阪片道1万1800円)を利用する手もある。
■鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)/千葉県富津市生まれ。航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師。文化放送「オトナカレッジ」に「トラベル学科」講師としてレギュラー出演中(毎週金曜日20時~)。著書に『That’s ANA マニュアル ANA 公式ガイドブック』『エアラインの攻防』など。1年間のフライト数は100以上。
※週刊ポスト2014年11月14日号