書店や文具店に来年の手帳が所狭しと並べられる季節になった。でもそれは世に存在する手帳のほんの一部。企業が従業員向けに作成する、いわゆる非売品の「社員手帳」には変わり種の手帳がある。
菓子メーカー、ロッテの歳時・記念日カレンダーには、「2月28日 ビスケットの日」や「5月9日 アイスクリームの日」など、お菓子の記念日が載っている。社員がよく聞かれるという理由で、チューインガムが服や髪についたときのとり方が2ページで掲載。冷却スプレーをガムに約5秒間噴きかけると、簡単にとれることがあるという。
スポーツ新聞社、報知新聞社の手帳には、プロ野球の歴代優勝球団、三冠王、完全試合達成投手をはじめ、夏季・冬季五輪の日本人金メダリスト、大相撲の歴代優勝力士、芥川賞、直木賞受賞者、アカデミー賞の受賞作品などスポーツ、文化のデータを100ページ以上にわたって掲載。レコード大賞の記録も掲載されていて、記念すべき第1回は水原弘の『黒い花びら』。全国の書店などでも購入可能。価格は980円。
食品系会社、味の素コミュニケーションズの手帳には、『ほんだし』を使った玉ねぎのレンジスープなど味の素製品を使ったレシピ集など暮らしに役立つ情報がズラリ。調味料の基本配合表ではポン酢や塩だれの配合がイラスト付きで紹介されている。こちらは同社のHPにて1220円で購入可能。
芸能事務所、吉本興業は、毎年内容が大幅に変わる社員手帳。2009年版には「ロンドンブーツ1号2号は昔『ふぐの助・ふぐ太郎』というコンビ名だった」といった芸人雑学などが載っている。また別ページでは、「なんでやねん」「どあほ!」などを16か国の言葉で紹介。アラビア語で「なんでやねん」は「アロー! ハル タスマァニー?」。2013年からは表紙に『LAUGH&PEACE』の言葉と同社のロゴが入っただけのシンプルなものになった。
※女性セブン2014年11月20日号