2013年版の総務省『情報通信白書』によると現在の固定電話契約数は5681万件。その数は年々減少傾向にある。1人1台携帯電話を所有しているこの時代、たしかに固定電話がなくても生活できるし、固定電話を止めることでのメリットもあるという。
家事の手を止めて固定電話に出たら「無言電話」や「化粧品購入の勧誘」など迷惑電話だった──そんな経験は誰にでもあるはず。都内在住の主婦A子さん(50代)は、解約したことで、迷惑電話から解放された。
「固定電話をやめて正解! それまで毎日のようにかかってきていた押し売り電話に悩まされなくなりました。金の売買から保険、着物、通信教育、化粧品まであちこちから電話がありました。しかも決まって忙しいときにかかってくるんですよね。携帯電話にはかかってきませんからストレスがなくなりました」(A子さん)
固定電話をなくせば、A子さんのように迷惑電話だけでなく、振り込め詐欺電話を防止できる。
「振り込め詐欺電話がかかってくるのは、ほぼ固定電話ですから、その電話自体をなくせます。つまり被害に遭わなくなります」(消費生活アドバイザーの丸山晴美さん)
滋賀県警の発表によると、2013年の振り込め詐欺の約半数が固定電話にかかってきたという。
関西地方の主婦B子さん(50代)の長女は東京で1人暮らしをしている。
「さびしがりやの娘だから携帯電話代が大変! と思っていたら金額は変わらなかった。娘に尋ねたら、『だいたいの連絡はフェイスブックやLINEだし、電話はスカイプとか無料通話アプリでするから大丈夫だよ~』って言われました。固定電話ではそんなことできませんよね。スマホ1台で充分だと思いました」
※女性セブン2014年11月20日号