東京・世田谷区のカーディーラー営業マンがぼやく。
「お客様が購入に二の足を踏むんですよ。まさかナンバープレートぐらいで、こんなに売り上げが左右されるとは……」
自動車の「ご当地ナンバー」第1弾が登場したのは2006年。「仙台」「会津」などが新たに誕生した。
そして間もなく迎える11月17日の第2弾では10地域のナンバーが加わり、その中に都内の2つの地域も新登場する。「杉並ナンバー」と「世田谷ナンバー」である。
ところが、両地域では明暗がハッキリと分かれた。杉並区在住の人はもともと「練馬ナンバー」。杉並区住民が嬉しそうに話す。
「杉並も練馬も隣接しているけど、練馬は埼玉県に近いイメージがあって、ちょっと田舎くさい。杉並のほうが都会的でハイソな雰囲気ですよね」
実際、杉並区に店を構えるカーディーラーは、「新ナンバー登場のタイミングを待っている購入希望者が多い」という。
一方、世田谷区住民は今までの「品川ナンバー」が「世田谷」に変更される。それがどうも気に入らないらしい。
品川ナンバーの地域は千代田区、港区、渋谷区などで、都内屈指の高級住宅地である田園調布(大田区)や白金、青山(いずれも港区)などが含まれる。
「品川ナンバーのブランド力は大きい。いままで通りがいいので新車にしたくない」(世田谷区の住民)
※週刊ポスト2014年11月21日号