11月21日に発売される「年末ジャンボ宝くじ」。億万長者を夢見ていつもの有名売り場に並ぶのもいいけれど、今年は意外な穴場に福が転がっているという。
今年は全国自治宝くじが発売されて60年を迎える節目。年末ジャンボは昨年に続き1等5億円、前後賞1億円で7億円の大型当せん金が魅力となっている。2012年に当せん金の上限が引き上げられて以来、その金額は年々大きくなってきた。
1等当せん金の高額化で変わることがある。1等の本数が以前に比べて少なくなったのだ。それによって当たる売り場にも異変が起きていると語るのは「山ちゃん」の愛称で知られる宝くじ研究家・山口旦訓(やまぐち・かつのり)氏。
「『西銀座チャンスセンター(CC)』(東京都中央区)や『大阪駅前第4ビル特設売場』(大阪市)といった有名売り場でも今年のジャンボは1等を1本出すのが精一杯。これまでの勢力図が塗り替えられ、最近は小さな売り場が注目されています」
直近のサマージャンボでもその傾向が見られた。人口約3万人の種子島唯一の売り場「七福種子島店」(鹿児島県)もそのひとつ。1等6億円が飛び出してから3か月経った今でも、島内は「誰が当たったのか」と噂話で持ちきりだという。
「2年前に風水で金運が向くという黄色に店全体を塗り替えたところ、ロト6などで高額当せんが出るようになりました。ジャンボ発売に合わせて島内の『宝満神社』へ参拝した効果があったのではないでしょうか。パワースポットとして知られる『千座の岩屋』が近くにあることも運を呼び込んでいると思います」(川口克仁店長)
栃木県足利市では小さな商店から6億円が出た。住宅地にある「吉田菓子店」は、その名の通りお菓子屋さんである。
「33年前に近所にスーパーができてお菓子が売れなくなったので宝くじ販売を始めました。販売初年度は200枚しか売れなかったのですが、その中から1等が出た。それからツキが続いています」(吉田清子店長)
同売り場では今春のグリーンジャンボでも1等前後賞5億円を出しており、サマーと立て続けに億万長者を誕生させている。
「小さな店でも1等の大当たりは出るが、半年に2本は奇跡としかいいようがありません。1等本数が少なくなっただけに、過去の当せん実績にとらわれることなく、穴場を狙うことをおすすめしたいですね」(山口氏)
※週刊ポスト2014年11月21日号