ミスターがグラウンドに帰ってきた。11月9日、故郷の千葉・佐倉市にある長嶋茂雄記念岩名球場で長嶋茂雄氏(78)が野球教室を開いた。同地での教室は38年ぶりで2度目というが、当初はミスターが見守る中で、篠塚和典氏ら講師が指導を行なう予定だった。
ところが、250人の少年少女たちのプレーに血が騒いだのか、ミスターは予定外の行動に出た。外野手班のところで少女に送球での肘の使い方を身振りを交えて指導したかと思うと、投手班では「ナイスボール」を連発。
そして、打撃指導では「ブシュ」「シュッ」「バーン」とミスター十八番の擬音も飛び出した。打撃指導に熱が入るミスターに、講師の篠塚和典氏は、「昔と雰囲気は同じ。こっちが緊張して言葉がうまく出てこなかった(笑い)」と語った。
結局、視察用に用意された椅子は最後まで役に立たなかった。
撮影■山崎力夫
※週刊ポスト2014年11月28日号