店員さんの丁寧な接客に、爽やかな笑顔。そして“親身”な商品説明。もう迷いはない、「これ買います!」…そんな経験に心当たりがあるというあなた。営業トークに隠された本音を知っていますか?
たとえば家電量販店で「この商品は使い勝手が悪いので、同じ価格帯ならこちらがおすすめです」と店員に勧められたとする。でもこれはタテマエで、「同じ価格帯ならウチが儲かるほうを買って!」というのが本音ということも。
予算内で買える複数の商品があると迷ってしまうもの。でも、店員の言いなりはご法度だと家電コーディネーターの戸井田園子さんが言う。
「家電量販店の仕入れ価格はメーカーごとに異なります。例えば、同じ店頭価格1万円の製品でも、仕入れ価格がA社4000円、B社2000円と違う。当然B社の製品のほうが家電量販店の利益が大きい。その場合、店員は『A社の製品は使い勝手が悪い』『クレームが多い』などとして、B社の製品を買わせようとする可能性があります。比較検討している製品にあからさまな難クセをつける店員は要注意です」
また生命保険の営業トークも同様のケースがある。
「あなたにぴったりの保険をおすすめします!」。こんなよく聞くフレーズもタテマエで、本音は「手数料が多くもらえる保険にこだわって当たり前だ」ということも。
営業トークが流暢な保険外交員。『生命保険の嘘「安心料」はまやかしだ』(小学館刊)著者の後田亨さんが内情を明かす。
「営業マンや生保レディーは売り上げ実績に対して保険会社から手数料を受け取ります。単価が高いほど自分の懐に入る額が多くなりやすいので、保険料が月々数千円の『定期保険』より、数万円になる『終身保険』をすすめたがる。『高まるリスクに備えましょう』などの“不安煽りトーク”や、『入っていて助かりました』という“体験談トーク”も常套手段なので注意しましょう」
※女性セブン2014年12 月4日号