「承知しました」「それは業務命令ですか?」――そんな流行語を生み出し、ついには視聴率40%をたたき出した松嶋菜々子主演ドラマ『家政婦のミタ』から3年。いまだに続編の話は聞こえてこない。11月中旬には、『ミタ』の脚本家の遊川和彦氏の結婚披露パーティーが行われ、柴咲コウ、天海祐希ら多くの女優が顔を揃えたが、その場にも松嶋の顔はなかった。なぜミタの続編は作られないのか。
ニコリとも心を通わすことない不気味なオーラを放つミタさん。近所への苦情申し立てから、業務命令とあらば殺人だってしかねない。そんな人物がヒロインだったため、視聴率が上がっていく一方で、放送当時は子供への悪影響や道徳観念から否定的な意見も巻き起こった。
「松嶋さんが続編を断った大きな理由が、ミタさんのキャラにあったそうです。もともと彼女はいろんな役柄に挑戦したいから、ひとつのイメージに縛られたくないといった考えなんですが、ミタさんのキャラは悪い意味でも注目されていましたから、特にその悪いイメージが定着することを松嶋さんは避けたかったんです。CMにも影響を与えますしね。
当時は小学校でも“ミタごっこ”が流行っていましたが、娘さんたちが、ミタさんのことでいじめを受けないか心配していたこともありました」(前出・芸能関係者)
この理由に大ショックを受けたのが、他ならぬ遊川氏だったという。
「脚本家にとって個々の作品はわが子のようなもの。しかも大事に育ててきたヒロインを真っ向から否定されたようなものですから、それはやっぱり、すごく残念そうでした。しかも松嶋さんは“続編は嫌”と言いながら、『救命病棟24時』(フジテレビ系)には連投しているわけですから、遊川さんには酷なことでした」(テレビ局関係者)
※女性セブン2014年12月11日号