結婚相談所を介して出会った男性を次々に殺害したとして、日本中を震撼させている京都の資産家毒殺事件。死亡した男性は計6名とされている。この事件で容疑者として浮上しているのが筧千佐子容疑者(67)だ。
千佐子容疑者は1946年、福岡県北九州市に生まれた。父は製鉄会社勤務、母は専業主婦という一般的な家庭に育ち、県内屈指の名門高校で、故・高倉健さん(享年83)の母校でもある東筑高校に入学する。
当時の彼女の印象を、同級生だった男性が語る。
「手芸部に所属していましたが、校内でも有名な美人でしたよ。落ち着いた印象で、成績も優秀とあって、ファンの男子生徒も多かったです。本人は大学に進学したかったんですが、家庭の事情で断念して、地元の都市銀行に就職しました」
数年後、友人と訪れた鹿児島県桜島で最初の夫と出会い、結婚。大阪府貝塚市に引っ越し、2人の子供にも恵まれる。夫はここで従業員10名ほどの小さな印刷会社を興すが、1994年に死亡した。
「“胃がんで亡くなった”って千佐子さんは言っていましたが、本当のところはわからんです。その後、会社は彼女が継いだんですが、経営がうまくいかなくてね…。
子供2人を育てなきゃいけないし、従業員も食わせていかなきゃいうて、知人から何度も借金を重ねていたけど、結局は倒産してしまった。10年ほど前には自宅も差し押さえられて、それで、出て行ってしまったんよ。旦那さん死んでから、えらい金で苦労しとった人ですわ」(近隣住人)
この時の経験が、資産のある男性への執着につながったのだろうか。その後、2008年2月から再々婚相手と暮らした大阪府松原市では、近隣からこんな声が聞こえてくる。
「当時の旦那さんは、70才過ぎての初婚やった。彼には先祖代々の広大な田んぼや土地があって、家も持っていて、1人で暮らしていたから、財産はたくさんあってね。そこで、急に千佐子さんと一緒に暮らし始めて、“結婚した”なんて言うんでビックリしたよ。腹上死すんなよって茶化したら、“それもええかもな”って、幸せそうやったね。
それに、あの人が、彼をよう支えてたんですわ。毎日畑仕事して、稲刈りもやってなぁ…」(近隣住人)
しかし、そんな幸せな結婚生活はわずか半年で、夫の死によって終わる。千佐子容疑者は、周囲に「心筋梗塞」と伝えていたが、今となっては、正確な死因はわからない。
※女性セブン2014年12月4日号