「景気は回復している」とうそぶく安倍晋三首相を尻目に、ナニワの商店街が地元を活性化させようとユニークな試みを進めている。
合い言葉は「買わんでええから見にきてや」。シャッター商店街となりつつある大阪市の新世界市場、文の里商店街、兵庫・伊丹西台地区の商店街にずらりと並ぶのは、笑ってなんぼな「ポスター芸」の数々である。関西のクリエイターらの協力を得て始めた試みは見事に的中し、客足を取り戻しているという。
たとえば、文の里商店街の精肉店のポスター。女性のバストや太もものアップ写真に「いいムネあります。」「いいモモあります。」のコピーがつく。その他、新世界市場の和菓子店のポスターは、店主が両手を広げて「これぐらいのおはぎ作りたい。」、伊丹西台・商店街の喫茶店のポスターは、水着美女が浜辺で珈琲(紅茶?)を持ちながら笑顔を浮かべ「ずるいぞ、ビール。」……。
ナニワ商人の笑いのセンスと努力を、センセイ方もぜひ見習ってください。
※週刊ポスト2014年12月12日号