本来「敬われる存在」だったはずの高齢者が、昨今公共の場で眉をひそめられることが多くなっている。その中でも特に座席をめぐる“争い”は高齢者たちの出番が多い。席が空くと、遠くからでも「あっ、あそこ空いた!」といって強引に座ろうとするのは序の口。
「高齢男性と女性の数人のグループが座って話していました。見ると、真ん中の男性と女性の間の座席に、少し大きめのカバンが置いてある。僕は通勤時間も長いし疲れていて座りたかったので、『こちらの席、空いていますか? 座ってもいいですか』と尋ねたんです。
すると『後から友達が乗ってくるのよ』と断わられてしまった。まったく悪びれる様子がなかったので面食らってしまいました」(20代の電子部品メーカー社員の男性)
歩道では、自転車のベルをけたたましく鳴らして子連れの親子をどかせながら走る老人。道路では、車がギリギリすれ違えるかどうかの狭い道で、路肩に寄せずど真ん中に停車して長電話している高齢女性。
「クラクションにも動じず、後ろには何台も車が待っていた」(目撃した30代男性)
※週刊ポスト2014年12月12日号