「2か月にもならないうちに大臣を辞めてしまって、本当に申し訳ありません」
うちわ問題で辞任に追い込まれた松島みどり・前法相は選挙区(東京14区)で謝罪行脚に余念がない。解散直後の週末も自民支持者のミニ集会を回って頭を下げた。松島氏の支援者はこういう。
「集会に出席した人の中には『こういう集まりで頭を下げるのは初めて見た』と驚く人もいて、地元区議らしき人が『そんなことありませんよ』と慌ててフォローしていた。
プライドが高い人ですから、取材に来る記者たちが『うちわは作らないのか?』などと同じような質問を繰り返すのに頭にきているようで、『うちわはもう作りません!』とヒステリックに応対していたから、また悪く書かれないか心配だ」
2年前の選挙では非自民候補者の乱立に助けられて圧勝した松島氏も得票率は40%程度に過ぎない。今回は野党が生活の党から民主党に復帰した木村剛司氏に一本化。木村陣営関係者は意気込む。
「生活の党を離党したのは、小沢一郎・代表が野党統一候補になれるよう背中を押してくれたから。木村は前回落選した後、選挙区内を一軒一軒自ら回って、ポスターを貼らせてもらえるようお願いしてきた。小沢氏直伝のドブ板選挙がいよいよ実を結ぶ時だ」
一方の松島氏は「街頭演説もスタッフに任せるくらいのドブ板嫌い」(前出の支援者)というが、その姿勢で「うちわで起こした逆風」にどこまで抗えるか。
※週刊ポスト2014年12月12日号