FA宣言や球団移籍など、プロ野球はストーブリーグの話題もにぎやかだ。ヤクルトが大型補強に約10億円を費やす一方で、毎年金満補強を行なう巨人は史上稀にみる「謎の補強」を実行中だ。
一塁コンバートが決まった阿部慎之助より年上の相川亮二捕手(ヤクルト)と、横浜から金城龍彦外野手の38歳コンビをFAで獲得。ファンは「意図が見えない」と首を傾げている。
相川獲得の背景には、嶋基宏(楽天)や炭谷銀仁朗(西武)の両FA捕手の獲得に失敗した事情もある。しかし、ベテラン頼りの理由は「不甲斐ない二軍」というお家事情からだった。
実は今季のイースタン・リーグの打率は2割4分7厘でぶっちぎりの最下位。本塁打数も1位のロッテのほぼ半分の63本という有様だった。活躍が期待できそうな若手がおらず、どうやら勝負強いベテランしか頼れない、というのが実情だ。
※週刊ポスト2014年12月12日号